仲介手数料の簡易計算法と本来の計算方法

仲介手数料の簡易計算法と本来の計算方法

 

仲介手数料の計算方法を具体例で見てみましょう。ここでは、仲介手数料の本来の計算方法とともに、簡易計算式を用いた計算方法もあわせて紹介します。

 

仲介手数料の本来の計算の仕方は、手間がかかるので、通常は簡易計算式を用います。

 

仲介手数料の本来の計算方法

仲介手数料の上限額は、国が次のように定めています。

 

売買価格(税別) 仲介手数料(税込)
200万円以下 5.4%以内の額(=5%+消費税)
200万円超 400万円以下 4.32%以内の額(=4%+消費税)
400万円超 3.24%以内の額(=3%+消費税)

 

仲介手数料は、売買価格(税別)を上の表のように分割し、それぞれ一定割合を乗じて算出した額を合計して計算します。具体的に見ていきましょう。

 

売買価格が200万円以下の場合の仲介手数料の計算方法

売買価格が200万円以下の場合は、その価格に5.4%を乗じた額が、仲介手数料の上限額となります。

 

例@
例えば、売買価格が100万円(税別)の場合の仲介手数料は、次のようになります。

 

 100万円×5.4%=5万4,000円(税込)

 

もちろん、消費税を後で計算してもかまいません。その場合は、売買価格に5%を乗じて税別の仲介手数料を計算します。

 

例@-2
売買価格100万円の場合、税別の仲介手数料は、5万円(=100万円×5%)です。税込では、5万4,000円(=5万円×1.08)です。

 

売買価格が400万円以下の場合の仲介手数料の計算方法

売買価格が400万円以下の場合の仲介手数料は、200万円以下の部分と200万円超400万円以下の部分で、報酬割合が異なります。

 

200万円以下の部分は5.4%、200万円超400万円以下の部分は4.32%を乗じて算出した額を合計します。

 

例A
例えば、売買価格が300万円(税別)の場合の仲介手数料を計算してみましょう。200万円に5.4%、残り100万円に4.32%を乗じて計算します。

 

 200万円×5.4%+100万円×4.32%
=10万8,000円+4万3,200円
=15万1,200円(税込)

 

仲介手数料を税別で計算する場合は、200万円以下の部分は5%、200万円超400万円以下の部分は4%を乗じて計算します。

 

例A-2
売買価格300万円(税別)の場合の仲介手数料(税別)は、

 

 200万円×5%+100万円×4%
=10万円+4万円
=14万円(税別)

 

よって、仲介手数料(税込)は、15万1,200円(=14万円×1.08)です。

 

売買価格が400万円超の場合の仲介手数料の計算方法

売買価格が400万円超の場合の仲介手数料は、200万円以下の部分、200万円超400万円以下の部分、400万円超の部分で、報酬割合が異なります。

 

200万円以下の部分は5.4%、200万円超400万円以下の部分は4.32%、400万円超の部分は3.24%を乗じて算出した額を合計します。

 

例B
例えば、売買価格1,000万円(税別)の場合の仲介手数料を計算してみましょう。

 

200万円以下の部分の200万円に5.4%、200万円超400万円以下の200万円の部分に4.32%、400万円超の残り600万円の部分に3.24%を乗じて計算します。

 

 200万円×5.4%+200万円×4.32%+600万円×3.24%
=10万8,000円+8万6,400円+19万4,400円
=38万8,800円(税込)

 

仲介手数料を税別で計算する場合は、200万円以下の部分は5%、200万円超400万円以下の部分は4%、400万円超の部分は3%を乗じて計算します。

 

例B-2
売買価格1,000万円(税別)の場合の仲介手数料(税別)は、

 

 200万円×5%+200万円×4%+600万円×3%
=10万円+8万円+18万円
=36万円(税別)

 

よって、仲介手数料(税込)は、38万8,800円(=36万円×1.08)です。

 

 

仲介手数料の簡易計算式

仲介手数料の本来の計算方法は、400万円超の物件の場合、3分割して計算し、あとから合計する手法なので面倒です。

 

通常は、簡易計算式を使って計算します。簡易計算式は、売買価格を区分することなく、価格そのものに報酬割合を乗じて、仲介手数料を計算します。

 

 

  • 売買価格400万円超の仲介手数料(税別)の簡易計算式
  • 仲介手数料=売買価格の3%+6万円

     

  • 売買価格200万円超400万円以下の仲介手数料(税別)の簡易計算式
  • 仲介手数料=売買価格の4%+2万円

     

  • 売買価格200万円以下の仲介手数料(税別)の簡易計算式
  • 仲介手数料=売買価格の5%

 

売買価格200万円以下の場合は、特に簡易計算式というものではなく、税別の仲介手数料の計算方法と同じですが、比較のために掲載しています。

 

売買価格は、消費税を含まない価格です。仲介手数料は、税別の売買価格を基礎に計算します。その点は、簡易計算式でも同じです。簡易計算式のメリットは、売買価格に報酬割合を乗じれば計算できることです。

 

上と同じ具体例で、簡易計算式を使って仲介手数料を計算してみましょう。

 

売買価格1,000万円の仲介手数料(税別)は、

 

1,000万円×3%+6万円=36万円

 

よって、税込の仲介手数料は、38万8,800円(=36万円×1.08)です。

 

売買価格300万円の仲介手数料(税別)は、

 

300万円×4%+2万円=14万円

 

よって、税込の仲介手数料は、15万1,200円(=14万円×1.08)です。

 

 

簡易計算式で計算できる理由

簡易計算式で仲介手数料を計算できる理由を見てみましょう。

 

売買価格400万円超の場合

売買価格400万円超の場合、売買価格の3%プラス6万円で仲介手数料(税別)を計算できる理由を考えてみましょう。

 

売買価格が400万円超の場合、次のように売買価格を3つに区分して算出した額を合計して、仲介手数料を計算します。

 

売買価格の区分(税別) 仲介手数料(税別)
200万円以下の部分 200万円×5%
200万円超400万円以下の部分 200万円×4%
400万円超の部分 (売買価格−400万円)×3%

 

3区分の計算式を次のように変形します。

  • 200万円×5%=200万円×(3%+2%)=200万円×3%+200万円×2%
  • 200万円×4%=200万円×(3%+1%)=200万円×3%+200万円×1%
  • (売買価格−400万円)×3%=売買価格×3%−400万円×3%

 

3つを合計すると、

 

 売買価格×3%+200万円×2%+200万円×1%
=売買価格×3%+6万円

 

つまり、売買価格400万円超の場合の仲介手数料(税別)は、

 

売買価格×3%+6万円

 

売買価格200万円超400万円以下の場合

売買価格200万円超400万円以下の場合、売買価格の4%プラス2万円で仲介手数料(税別)を計算できる理由を考えてみましょう。

 

売買価格が200万円超400万円以下の場合、次のように売買価格を2つに区分して算出した額を合計して、仲介手数料を計算します。

 

売買価格の区分(税別) 仲介手数料(税別)
200万円以下の部分 200万円×5%
200万円超400万円以下の部分 (売買価格−200万円)×4%

 

2区分の計算式を次のように変形します。

  • 200万円×5%=200万円×(4%+1%)=200万円×4%+200万円×1%
  • (売買価格−200万円)×4%=売買価格×4%−200万円×4%

 

3つを合計すると、

 

 売買価格×4%+200万円×1%
=売買価格×4%+2万円

 

つまり、売買価格200万円超400万円以下の場合の仲介手数料(税別)は、

 

売買価格×4%+2万円

 

 

まとめ

仲介手数料は、売買価格に応じた仲介手数料率(媒介報酬割合)を乗じて計算します。

 

仲介手数料の本来の計算方法では、売買価格を200万円以下の部分、200万円超400万円以下の部分、400万円超の部分に分割して計算した額を合計します。

 

しかし、それでは面倒ですから、簡易計算式を用いて仲介手数料を計算するのが一般的です。

 

仲介手数料の簡易計算式は、売買価格が400万円超の場合は、売買価格の3%プラス6万円、売買価格が200万円超400万円以下の場合は、売買価格の4%プラス2万円です。